いよいよ、暮れも押し迫ってきましたね。
みなさまはいかがお過ごしでしょうか?
おせちを作ったり、お餅をついたり、昔ながらの正月前の風景がないからでしょうか。
さて、かなぶんが勤めている老健(介護老人保健施設)では、月・金がお風呂の日。
今日は月曜日なので、入所者さんたちをお風呂に入れなくてはならない日です。
(年末の最後の月曜日なので、今日がいわば「お風呂納め」なんですね)
入所者50人、お風呂に入れる作業を想像してみてください。
けっこう大変です。(_ _|||)
身に着けているものを脱がして、入浴させ、さらに着替えさせる作業は、マジで体力勝負。
肩が痛い人、足が痛い人、マヒがある人
それぞれの状態に気を使いつつ、安全に、作業しなければならないです。
・・・・とはいえそんなのはまだ、なんとか、ガマンできるんですよ。
じゃあ、なにがツライか。
お風呂がイヤな人も、お風呂に入れなければならないことです。
これ、本当に精神的にツライ。
風呂に入らないことは不衛生だと分かっていても、どうしても入りたくない人、いらっしゃいます。
理由は人それぞれ。
「寒いから」
「気分が乗らないから」
「なんとなく、イヤだから」などなどなど。
嫌がる人をムリヤリ、有無をいわせず、強制的に、お風呂に入れることはできません。
どうしても「風呂には入らない!」と言われる場合、入浴を見合わせることもあります。
でも、集団生活ですしね~。
いつまでも入らないわけにもいきません。
なんとか、ご機嫌をそこねないように、自分の足でお風呂まで誘導することができるといいんですが。
最近のツワモノは、近頃入所された「タナベさん(仮名)」。
お風呂が大っ嫌いなタナベさんを、まず脱衣所まで連れてくるのが、一苦労。
脱衣所で洋服を脱がせるのが、また一苦労。
せっかく服を脱がせても、目を離したスキにまた脱いだものを着てしまわれたりΣ( ̄ロ ̄lll)
しまいには、脱衣所から逃げ出してしまいます・・・ヽ(´Д`;)ノマッテー
今日も、トサツ場に連れてこられた牛みたいに、全力で抵抗されておりました。
こーんなしかめっつらで、ものすごい目でにらみつけておられましたので、
おもわず、かなぶんも逃げ出したくなりました。
・・・が、そういってばかりも、いられません(泣)
「タナベさーん、今日はお風呂に入る日ですよ~!」
・・・と、できるだけ明るい声で話しかけつつ、そっと耳元に寄り、
今日入らないと、来年までお風呂には入れないんだよ。
だから、ガマンして入りましょうね。
そう言いましたところ。
↑こんな感じで、ちょっぴり表情が和らがれました♡
その後は、お風呂場まで、すんなりと行ってくださいました。
「今年最後の」という一年に一度のパワーワードは、さすがに強力ですね☆
(ぜひ毎年、使っていこうと思います)
ほんのちょっとした工夫と言葉がけで、かたくなだったお年寄りの心も、少しだけ和らげることができる。
そんな自信をつけた、今日のヒトコマでした。
ちなみに「年明けイチバンの初風呂」というパワーワードも使えそうだぞともくろんでいる、かなぶんなのです。