雨の中、車を運転していると・・・・
急に後ろから割り込んできた車が!!
その車がみるみる近づいてきたかと思うと、いきなり接触!
横ざまに激しく吹き飛ばされた私の車は、窓ガラスがばりばりに割れて・・・・・
・・・という夢を見ました。
病んでいます。
それというのも、先日、ある事件があったんです。
かなぶんが見ている前で、入所者(おばあちゃん)が転倒してしまったんですね~。
とほほ~。
転倒っていうのは、介護現場で典型的な「事故」、「ヒヤリ・ハット」に該当するわけです。
幸いにも、転倒したご本人はけろっとしていて、
ケガもアザもなく、大事にいたらず済みましたが、
だからといって「よかったよかった」では済まされません。
「ヒヤリ・ハット報告書」という書類を記入し、
職員同士が情報共有しなければならないわけです。
ヒヤリハット報告書とは?大事故にならないための事前対策
ヒヤリ・ハット報告書というのは、実は、介護現場だけの書類ではないようです。
そのほかにも工事現場や物流、保育、医療、看護など、小さなミスで、ともすると人の命にかかわる大事故・大惨事になりかねない現場で活用されているんですね。
こういうのを見たことがある方もいらっしゃるかもしれません。
「事故にいたる背景には、約300件のヒヤリ・ハットがある」という考え方が、有名なハインリッヒの法則です。
つまりひとことでいうと、事故防止のための取り組みってことなんですね。
そして実際に起きたヒヤリ・ハットを報告し、職員同士で共有し、
今後の事故防止に役立てるとともに、
職員自身、これまでの介護を見直し、介護の質を向上させるというもの。
そもそもかなぶんと入所者のあいだでなにがあったのか?
時系列で説明します。
- トイレ誘導時、入所者Aさんに声かけ
- 椅子でうたたねしていたAさん
- トイレに行きましょうと促すと「はい」と返事
- Aさんが椅子から立ち上がり、歩行器につかまる
- 歩きだしたときヨロヨロとバランスを崩す
- 尻もちをつく
椅子から立ち上がるときバランスを崩すことはよくあっても、
まさか歩き出してからバランスを崩すとは・・・・・orz
かなぶん、とっさにAさんの服をつかまえたんですが、
Aさん、ちょっと太ってい・・・イヤイヤ、ふくよかな方でいらっしゃって、
やや重ため・・・いや重量感がある・・・ええと、どっしりしている(墓穴)
・・・とても体を支えられませんでした。
しかし、服をつかんだからこそ、床に転倒したときの衝撃がちょっとは和らいだかも(きやすめ?)。
とはいえ、
もしそこに障害物があって、Aさんが頭をぶつけたら?
打ちどころが悪くて転倒したとき骨折してしまったら?
(高齢者はメチャクチャ骨折しやすいです(´;ω;`))
そんなことを想像するにつけ、命を預かっているという責任をまざまざと実感してしまいます。
自分の不注意が大事故につながりかねない。
キモが冷えました・・・。
ヒヤリ・ハット報告書のなかでは、主に次の項目を埋めなければなりません。
対象者 | Aさんの名前 |
発見者 | かなぶんの名前 |
発生日時 | 日時と時間 |
発生場所 | ホール |
状況 | トイレ誘導時、眠っているAさんに声掛けし、立ち上がっていただいた。歩き出そうとしたさいバランスを崩し、尻もちをついた。 |
原因 | Aさんが直近まで眠っていたため覚醒不十分だったことと、歩き出された後も職員がしっかり確認していなかったこと。 |
対策 | 利用者にしっかりと覚醒を促し、職員はいつでも支えられる位置で、安全を確認しながら誘導する。 |
こんなかんじで、ヒヤリ・ハット報告書を作成しました。
このあと、Aさんの家族に「尻もちをついた」という報告を、責任者から電話していただきました。
・・・みなさん、余分な仕事を増やして、スミマセン・・・。
ヒヤリ・ハット報告書は、このままでは終わりません。
その後、事故・ヒヤリハット報告会議で報告され、
「職員の対応に問題がなかったか」
「今後の対策として、もっといい案がないか」
など、職員同士ディスカッションし、情報共有を行います。
別のフロアや部署でも、同じような事故が起きる可能性はありますから、
この報告会議は、他人のおこした事故であっても「他人事」ではなく、
だれにとっても明日は我が身であり、
「介護事故を未然に防ぐための情報共有」としてとても重要視されているわけです。
反省することは大切!でも気持ちを切り替えることが重要
介護職員の「不注意」というのは、「不注意」じゃすまされないこともあります。
しかし、介護も人間。
勤務中100%で注意力を維持していられるサイボーグではありません。
反射神経も鈍いし、私自身、自分の事が信用できません。
とても、今後おばあさんやおじいさんが転倒しそうしなったとき、とっさに支えられるかどうか・・・
事故る前に未然にふせぐことができるかどうか・・・
- 歩行中の転倒
- 車いすやベッドからの転落
- 薬の誤飲
- 食べものでないものを誤食
- 食べたものをのどに詰まらせて窒息
ちょっと思いつくだけでも、危険因子はこんなにも。
多量便で便まみれになっても死にゃしませんが(←介護者の精神が死にますがw)
高齢者は、まんじゅうをのどに詰まらせただけで死んでしまうんですよね。
まるで小動物のようなデリケートな生き物!
本当に気を付けなければなりません。
それで、今朝の悪夢。
よほど精神的にプレッシャーを感じているのかも。
と自分を慰めるものの、反省文ではなくても、報告書を書けばやはりへこみますし、
避けられなかったとはいえ、しりもち事故、へこみます。
今後もなにか「やらかして」しまうんじゃないかと、ヒヤヒヤです。
介護を何年もやっているうちに失敗や反省を教訓に変えて、前向きに「次は頑張ろう!」みたいなれるのかしら。
ほかの介護の方は、どうやって、へこまないようにしているのかしら。
こういうときに、なんでも話せる先輩がいればいいなあ、とおもうかなぶんなのでした。