#空から降る一億の星 最終回……禁断の最終回を……ついに見てしまった……私は認めない……そんな、ムヨン、そんな結末、そんな……私は、私は認めないぞーーー(嗚咽
— かなぶん (@kanabuntree) August 17, 2020
ソ・イングク主演「空から降る一億の星」を最後までご覧になった方は、
その悲しい結末に、多くの方が涙したのではないでしょうか。
・・・・・・私もその一人です。
あまりにも、あまりにも悲しすぎる結末。
この結末について、どのように解釈したらいいものか悩み続け、
視聴後2か月近くも経過してしまいました・・・(悩みすぎ?)。
そして原作版の「空から降る~」を鑑賞した結果、
「ムヨンとジンガンの愛の物語が、なぜこのような結末を迎えなければならなかったのか?」
私なりの結論を得ることができたように思います。
今回のブログは、そのことについて書いていこうと思います。
「空から降る一億の星」のラストは、韓ドラとして異端
数々の韓国ドラマを鑑賞している方ならお分かりでしょうが、
韓ドラって、ある一定のルールがあるように思います。
- 勧善懲悪(悪者は懲らしめられる)
- 因果応報(悪い行いも、善い行いも、自分に返ってくる)
- ハッピーエンド(恋愛が成就する)
- アンハッピーなラストでも「希望の光」がある
たいていの韓ドラは、この範疇に当てはまるのではないでしょうか。
しかし「空降る」は、どうも例外っぽい。
悪い男だったムヨンが心を入れ替え(←ここ重要)「いい人」になろうとしていた矢先、
これからっていうとき、まさかの凶弾に倒れてしまう・・・。
百歩譲って、セランを殺した報いのために、ムヨンが殺されなければならなかったとしても、
何の罪もないジンガンまで死ぬなんて。
あまりにも救われないラスト。
これでは、「心を入れ替えても人生をやり直すことはできない」メッセージにもなりかねず、
ドラマ視聴者には、夢も希望もありはしません。
ムヨンもジンガンも死んでしまい、何の救いも見いだせず、ただ残るのは漠然とした悲しみだけ。
あきらかに、韓国ドラマのフォーマットから外れているように思われます。
しかしこれ、いろいろ考えてみたんですが
そもそも「空から降る一億の星」は日本のドラマのリメイク作品だったんですよね!
「日本のドラマを原作としている」から、韓ドラの定石から外れてしまったと考えれば、
まったくフシギなことでも、ないのかもしれません。
「日本版(原作)」は、さらに設定が残酷だった
「背徳的な恋愛」がテーマだともいえる、北川悦吏子さん脚本の、日本版(原作)「空から降る一億の星」。
日本版の空降るでは、主人公の片瀬涼(木村拓哉)と優子(深津理恵)は、本当に血のつながった兄妹なんです。
ここが、韓国版と大きく違うポイント。
血のつながった兄弟姉妹の恋愛・・・は、まだしも。
さすがに「恋愛」を超えた、非常にディープな「肉体関係」は、さすがに御法度ではないかと思います。
そういう意味でも、涼と優子は、決して現世で結ばれることがない運命の相手であり
このさき何があっても、どう努力しても、幸せになれない関係なわけです。
結局優子は、涼をピストルで殺害し、自分もピストル自殺してしまいます。
(↑この辺の優子の心理状態が、イマイチ説明しにくいのですが・・・)
このドラマが、救いようもないと思う理由が、優子が涼の愛情を疑い、誤解したまま彼を殺してしまったこと。
それに加え、「殺してしまった後で」涼が実は兄だったと知るのです。
この徹底した鬼畜っぷり、よくこれを月9で放送できたと思うとオドロキます・・・
勘違いしたまま、実兄を殺してしまう優子は、あるイミ涼より罪深いといえるのかもしれません。
悲劇に悲劇を重ねた、まじで衝撃のラスト。
・・・それが「空から降る一億の星」日本版なんです。
原作を踏襲しつつ、できる限り二人の幸福を模索した韓国版
やはり、二人が死ぬというラストがあってこそ、「空から降る一億の星」というお話である以上、
韓国版のラストだけ、二人を「死なせない」という選択は、どうしてもできなかったのではないか、と考えたかなぶん。
しかし韓国版は、原作を大切にしつつも「なんとか二人を救いたい」という努力がうかがえるような気がします。
そうとう制作サイドで、試行錯誤&ディスカッションされたのかも?
まず、一つ目の努力の跡。
息子と娘を殺されたことを恨んだNJグループの会長の指示でムヨンとジンガンは殺されたこと。
二人は、決して自分たちの手で命を終わらせようとしたのではありません。
ココ、重要ですよね。
(自殺を礼賛するような表現は、今の時代もう無条件でダメですし)
そして、二つ目。
先にピストルの弾に当たったのが、ムヨンをかばったジンガンだったこと。
これは、とても示唆的で、よく練られた筋書きだといえるのではないでしょうか。
NJグループの会長によって差し向けられた、ピストルをもった暗殺者。
そのピストルの弾には、これまでのムヨンの「罪※」が込められています。
(※チャン・セランを殺した罪とかね)
ジンガンが、ムヨンのかわりにその銃弾を受けること。
それは、ムヨンの「罪」や「運命」までもを彼と共有する「覚悟」であり、
彼の過去も、現在も、善いところも、悪いところも、すべてを包むほどの大きな心で
彼を愛することができたという証明だともいえるのではないでしょうか。
そしてその結果、
「身も心も、そして罪も、一つになれた二人」は、お星さまになっても永遠に一緒にいられる」
という、究極の愛を手に入れることができたんですね。
・・・っていうか、グクさん演技がうますぎるのか
途中からソ・イングクさんとキム・ムヨンが同一人物みたいになっちゃって
とても「ただのドラマ」だと冷静に割り切ることができなくなってくるんですよ(;´・ω・)
こういったことも原因で、
視聴後のショックがこれほど大きかったのかもと思われます・・・
SFドラマ「アビス」で、星になった二人が再登場
ムヨンとジンガンの死は、二人が「罪」と「運命」を共有した証。
二人は死んでしまったけれど、永遠の愛で結ばれることができた。
(勝手な解釈かもしれませんが)そう思うことで、結末のショックからなんとか立ち直ることができました。
そしてショックで茫然自失状態になっている私を、絶望の淵から救い出したのが、↓コレ。
フォロワーさんから教えてもらった「アビス」1話、見ました❗️2人、生きてた(?)よ〜😭
ぶっきらぼうな「ん」の返事は間違いなくムヨンだよ〜😭ジンガンも「ん」って言ってたよ〜😭ムヨンの口調が伝染ってるよ〜😭#空から降る1億の星 #ソイングク pic.twitter.com/m2mw1WLL2T— かなぶん (@kanabuntree) August 19, 2020
フォロワー様から教えていただいた、「アビス」(2019)です。
「空降る」と同じ、監督&スタッフさんで作成されたドラマなんだとか。
第一話に、ソ・イングクさんとチョン・ソミンさんがカメオ出演していらっしゃいます。
その後のムヨンとジンガンを彷彿とさせる、二人の姿を見ていると・・・・
ドラマ「空降る」では、死ななければならなかった二人でしたが、
どこか別の世界で一緒に、幸せに、暮らしているようです。
「アビス」という別のドラマでしたが、
心から「良かった~(ノД`)・゜・。」と思えました!
ムヨンとジンガンへの愛を感じる【韓国版】「空から降る一億の星」
「空から降る一億の星」のラストって、例えていうなら・・・
めっちゃ真剣に詰将棋してたのに、
「王手!」の瞬間、いきなりやってきた第三者が将棋盤を蹴っとばしてったような。
そんな不条理さを感じる、納得しがたいラストだったんです。
(※個人の感想です)
もう、「なんで?」としか、出てこなくて。
とにかく喪失感がヒドかった・・・・・
しかしいろいろ調べていく中で、韓国版の空降るは、
「なんとか、できるだけ、二人が幸せになれるように・・・」
・・・・と、シナリオを練り、細部にわたってこだわって作られたものだったんだとわかりました。
また、監督さんやスタッフさん、俳優さん方の、
「空から降る一億の星」というドラマに対する、
また、ムヨンとジンガンに対する、
とても深い愛情を感じることができました。
こうして視聴後、約2か月もの時間をかけて、ようやく、
ぽっかり空いた心の穴を埋め、気持ちに整理をつけることができたかなぶんなのでした。