ハ・ジョンウ、ハ・ジウォン主演の韓国映画「いつか家族に」。
なぜなら、少年時代のナム・ダルム君が出ているから!
てか、実力派俳優が主演なので、本当に安定的なのですが、子役のナム・ダルム君が、予想以上にすばらしかったです。
このブログでは、韓国映画「いつか家族に」のあらすじと感想を書いていきたいと思います!
ナム・ダルム君について詳しくは、こちら👇
映画「いつか家族に」あらすじ
時代は、朝鮮戦争後の荒廃した1953年。
舞台は、忠清南道公州(チュンチョンナムドコンジュ)。
貧しい労働者だったサムグァン(ハ・ジョンウ)は、美しいオンナン(ハ・ジウォン)に一目ぼれ。
しかしオンナンが金持ちの恋人ハ・ソヨンと付き合っていることを知ります。
それでも何とか気を引こうと、サムグァンは自分の血液を売って金を作り、彼女のためにそれを使います。
またオンナンの父親には「婿養子になる」ことを約束し、オンナンをお嫁にもらうことができたのでした。
十年後、お金はなくとも3人の息子に恵まれ、ふたりは幸せな家庭を築いていました。
ところがそんな仲の良い家族に、ある疑惑が。
長男のイルラク(ナム・ダルム)がサムグァンの子ではなく、オンナンが結婚する前につきあっていた、ハ・ソヨンの子だというのです。
頭にきたサムグァンが、イルラクの血液型を調べると・・・自分の子でないことが判明したのでした。
利発なイルラクをことのほか可愛がっていたサムグァンは、信じられない思いでひどくショックを受けます。
これまでの恩をあだで返されたような気持ちになり、イルラクにつらく当たってしまいます。
それでもイルラクは父をしたい、なんとか子供として認めてもらえるように頑張るのです。
そんななか、ある事件が起きます。
ハ・ソヨンが原因不明の病気で倒れ、人事不省に陥ったため、イルラクを養子に迎えたいといってきたのです。
サムグァンは強がっていましたが、内心ではイルラクを手放しがたく思っていました。
そういううち、イルラクの体に病気がみつかってしまいます。
他人の子だったはずのイルラクでしたが、失うかもしれないと知って初めて、大切な存在だったと知るのです。
親子の血縁を越えた、感動の親子と家族のヒューマンストーリーです。
登場人物とキャスト
サムグァン(ハ・ジョンウ)
貧しい労働者。
無骨だが、口が達者な一面も。オンナンに一目ぼれし、猛アタックする情熱的な男でもある。
血液を売ると金になることを知っている。
ぶっきらぼうで男らしくて、そうかと思えば、ちょっとズルくて頼りない(でもモテそう)。そんな男性の雰囲気を、小さな所作や仕草で演技していてすごく面白い役だと思います。
こういう人、いるよね💧(いる?)
オンナン(ハ・ジウォン)
ポップコーン売りの女。
容姿が美しく、男たちのあこがれの的となっている。
ハ・ソヨンと付き合っていたが、サムグァンと結婚し三男をもうける。しっかり者で働き者の良き母。
勝気でありつつも、夫を支えるしっかり者の妻役に「奇皇后」や「ファン・ジニ」、「シークレットガーデン」などでおなじみのハ・ジウォンさん。
貧しい役柄なので、衣装がみすぼらしいのですが、それを跳ね返すくらいのキレイさ!
イルラク(ナム・ダルム)
サムグァンの長男にもかかわらず、サムグァンに似ていないので、周りからハ・ソヨンの子だと言われ続け、自分の出生に疑問をもつ。
賢く利発な少年。
「おお!」と言いたくなるくらい、名演技の数々でした!二人のベテラン俳優に負けないくらいの存在感!目つきや小さな仕草で心情を表現するなんて、子役の演技にしては高度すぎないですか!?
そのほか、名わき役といわれる数々の俳優さんが、出演していました。
たとえば・・・
チョ・ジヌンさん!
私この方、とても好きなんですよ~( ´∀` )
チョ・ジヌンさんの出演するドラマは、こちら↓
「いつか家族に」感想まとめ!
「本当の子ではない」と父からも疎まれるイルラク少年が、本当にかわいそうでした。
しかもプライバシーとか「そんなの関係ねえ!」って時代。
「本当の子ではない」ことを村全体が知っているっていうのは、ほんと悲劇!
それでも、不思議にみなしててあっけらかんとしてて、面と向かって本人に言ったりしてるの、ちょっと神経を疑っちゃいますが。
健気なイルラク少年、父を慕う姿に涙が誘われます。
・・・てか、いくら本当の親子じゃないって知ったからって・・・
こんなもんなのかなあ~?
いくら(自分の子でないことが)ショックだからって、こんなに邪険にするかなあ?
イルラクにはなんの罪もないのに!(てかむしろ被害者!)
「自分の血」に異常にこだわる父親の感覚は、ちょっと理解ができなかったです・・・
この映画、「血縁」「血液」など、「血」がサブテーマになっているような気がしました。
「血」のつながりのない子供にもかかわらず、失血死寸前まで自分の「血」を売り、なんとか命を助けようとするサムグァン。
逆説的ともいえる行動は、いったいなぜなのか。
ひょっとして、サムグァンの頭の中には、なんの理屈も計算もないのかもしれません。
人道的な考えなんて、いちばんなさそう。
では、なんなのでしょうか?
むしろサムグァンはイルラクに対し、親子を超え、男同士の友情のようなものを感じていたのかな?
・・・とか、考えたりして。
いずれにしても作中、サムグァンの心の中までは語られていないことから、想像にすぎませんが。
本作は、余華という作家(ベストセラー作家だとか)によって書かれた
「血を売る男」という小説を原作として作られたそうです。
演出や、舞台セットがこまやかで、朝鮮戦争後のサツバツとした感じが、とてもよく伝わってきました。
貧富の差があって、不衛生で、雑多で・・・でも現代にはないような「人情」みたいなものがあって。
でも時代背景みたいなものがよくわからなくても、違和感なく見られるのでとても面白かったです!